まず大前提として、2022年度より住宅ローン控除の計算方法が変わると言われています。(2021年10月現在は延長の噂も出てはいますが…)
今までは
住宅ローン控除額=住宅ローン残高等×1.0%
という計算方法でした。
4000万×1.0%=最大40万円の控除、、というわけですね。
しかし今後は
住宅ローン残高等×1.0% か 年間の利息金額のどちらか低い金額分の控除に変更になる予定です。
この計算方法だと、利息=金利が高い方が控除額が大きくなります。
どういうことかと言うと、
〘SUUMOのシュミレーションより〙
suumo.jp
0.5%の場合
4000万円の借入
月の返済額は10.4万円
金利は0.9万円
元金は9.5万円
→年間の利息は0.9×12ヶ月=10.8万円の控除
1%の場合
4000万円の借入
月の返済額は11.3万円
金利は1.8万円
元金は9.5万円
→年間の利息は1.8×12ヶ月=21.6万円の控除
となります。
つまり、金利が高いほうが控除額が増えるということになります。
そのため、一番安い金利でローンを組む必要が無くなります。
変更前と比べると、控除される額は減ってしまいますが、前向きに捉えれば、銀行の選択肢が増えたとも言えます。
ただし、あくまでも控除期間は10年間です。
↑のシュミレーションのように、高い金利にしてしまうと、いくら最初の10年で控除される額が多くても、11年以降は高い金額で返済しなくてはならなくなるので、その点は注意が必要です。
⇩比較してみるとこんな感じです。*金額は累計(単位:万円)です。
元金 | 年額(0.5%) | 金利(0.5% ) | 年額(1%) | 金利(1%) | |
---|---|---|---|---|---|
1年 | 114 | 124.8 | 10.8 | 135.6 | 21.6 |
2年 | 228 | 249.6 | 21.6 | 271.2 | 43.2 |
… | |||||
10年 | 1140 | 1248 | 108 | 1356 | 216 |
… | |||||
20年 | 2280 | 2496 | 216 | 2712 | 432 |
30年 | 3420 | 3744 | 324 | 4068 | 648 |
35年 | 3990 | 4368 | 378 | 4746 | 756 |
0.5%金利で支払う金利→総金利−控除分=270万円(控除分を除いた総支払額は4260万円)
1%金利で支払う金利→総金利−控除分=540万円(控除分を除いた総支払額は4530万円)
差額は270万円、、、
この額を高いと見るか安いと見るかは人それぞれかもしれません。
高い金利を採用する場合は、繰り上げ返済を駆使して、少しでも早く返済するようにするなどの工夫が必要になりそうですね。
以上のことをふまえて、【総論】住宅ローン②へ続きます。