個人的メモ 換気量と換気システム
この記事は個人的なメモです。
換気量計算
家に必要な換気量は主に3つの計算方法がある。
シックハウス対策
まず、シックハウスなどの予防のために義務となった24時間換気システムである。
これは、部屋空気を0.5回/hで入れ替えるという基準。
例えば6帖の2.4mの高さの部屋だと以下の換気量だ。
10m^2(6帖)×2.4×0.5=12m^3
一人当たりの必要換気量
これは、一人当たり1時間に20m^3の換気をすると言うもの。
6帖の部屋に1人とすると、24時間換気システムの1.6倍である。
一人当たりの換気量がつり合うのが10帖ぐらいである。
アメリカの家ならまだしも、日本住宅ではほぼないだろう。
新型コロナ・インフルエンザ対策。
これは厚生労働省の推奨値で、一人当たり1時間に30m^3の換気をするというもの。
6帖の部屋に1人とすると、24時間換気システムの2.5倍となる。
主寝室が8帖だったりすると、8帖の空間に2人なので換気が足りていない。
換気が足りないとどうなるかと言うと、感染症対策としても悪いのだがCO2濃度が高くなる。
健康に害が出てくるのだ。
だから換気量は人が居ない時は0.5回/hで、人がいる時は倍の1回/hになるとちょうどいいと考えている。
ただ、測定してみると0.5回/hでもCO2濃度が最大で1200ppmという結果もあるので、そこまで必要ないのかもしれない。
換気システム
さて次は換気システム。
3つの換気システムがあるがここでは説明を省略する。
検索すれば山ほどヒットするからだ。
1種換気システム
これは給気も排気も機械で強制的に行う。
確実に換気ができるのが利点だ。
給気口にフィルターを付ければ、花粉などが家に入ってくるのを防ぐ。
ただ難点としては、コストが高い。
また、外気温との差や風などによって余計な自然換気(漏気)が発生する。
大体、C値が2.0や3.0程度だと0.2〜0.3回/hの漏気が発生する。
気密性能から自然換気量を推定する
http://www.sunqeom.jp/kanki_sizenna_sono1_070126.pdf
しかも、その自然換気は隙間風なので花粉などを含んでいる。
C値はなるべく小さい方が良い。
まあ、換気量が増える分には室内のCO2濃度は下がるし問題ないと思う。
逆に、外出時には24時間換気システムを止めて自然換気量にまかせ、家にいる時は24時間換気システムを動かすと余計なコストが発生しないかも。
3種換気
これは1番安い換気システムで、排気のみを機械で強制的に行う。
コストが安いのがメリットだ。
給気は自然なので、排気により室内が負圧となって給気口やら隙間から空気が入ってくる。
例えばC値が2だとすると6帖の部屋に相当する隙間は20cm^2である。
対して給気口は6帖の部屋に1つはあるので、有効面積は50cm^2程度である。
隙間の倍近い大きさだ。
そうなると、単純計算で30%の空気は給気口ではなく隙間からくる。
給気口にフィルターなどを設置していても、30%は花粉を含んだ空気である。
高性能なフィルターを設置した給気口は空気の通りが悪くなるので、さらに悪化すると予想できる。
実質は半々ぐらいになるだろう。
さらに、風上に排気口で風下に給気口という位置関係になると、気圧差で給気口から排気になってしまう。
そうなると給気される空気のほとんどが隙間からとなり、花粉だらけである。
そう考えると熱交換を付けなくても1種換気にしたい。
ホーク・ワンの換気システム
次なる問題はコストである。
ホークワンでは標準だと3種換気なので、機械式給気口の追加が必要である。
材料費と換気扇とスイッチ、配線代が発生し、さらに工賃がかかる。
単純計算で30万円ぐらいの追加である。
そうなると、花粉対策にどこまでお金をかけるかである。
全室に空気清浄となると、2×5部屋=10万円である。
うーん、空気清浄のほうが安いね。
費用対効果を考えると全室に空気清浄のがいいかもしれない。
とりあえず、担当者に吸気側も機械式にできるか確認である。
複雑な工事も発生しないし、排気ファンのメーカーと揃えれば仕入れの問題もないと思うので可能だと予想している。
ローコスト住宅の気密性
さらに気密を考えると厳しい。
ローコストなわけでどこまでできるかだ。
せやま基準はC値0.7だけど、現在の日本で気密性を重視していないハウスメーカーでは不可能な数値だろう。
できても2.0程度だろうと考えている。
現実問題として、ローコスト住宅でどこまでの気密を求めるかである。
調べてみると、タマホームでC値0.5なんてブログもあるので結局は施工を担当した大工の腕次第なのかもしれない。
とりあえず、今の考えとしては担当者に気密がどの程度か聞くのと、気密測定をしたいことを伝えるぐらいかな。