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広いリビングをとるか、耐震性能をとるか

耐震等級に関する記事を多くの方に読んで頂いているようでありがとうございます。

今回は間取りと耐震性能について書きました。

少しでも参考になれば幸いです。

 

 

広いリビングに憧れる施主

ブログやルームツアー動画で、多くの施主様が広いリビングに憧れているのを感じます。

確かに、せっかくなら広々としたリビング空間でくつろぎたいですよね。

でも、広いリビングと引き換えに、失うものがあります。

 

耐震性能です。

 

ホームインスペクターや、建築士さんのユーチューバーの中には、もろい建物かを判別する材料として、20畳以上の広い部屋があるかどうかがあると言っています。

広い部屋は、柱が少く、かつ壁も少ないので、耐震性能は下ります。

 

特に平屋ではなく、2階以上かつ、下の階に広い部屋があると、より地震に対してもろくなります。

平屋で、間取りを考える前に、耐震をとるか、広さをとるか、施主ははっきり決めておく必要があります。

 

耐震性能と部屋の広さ

鉄骨のハウスメーカーの営業さんから、「うちは鉄骨なので20畳以上の広いリビングにしても耐震性に問題なく、大きな窓もたくさん設置できますよ」と言われたことがあります。

おそらく、業界的にも20畳のリビングが耐震性能確保の一つの目安になっているのかもしれませんね。

 

なお、耐震性能を語る上で必要な用語があります。

①耐力壁

いわるゆる筋交いと面材のこと。

地震など、横の揺れに対して強くするために必要なものです。

耐力壁のバランスも良くないとだめです。4四方の内の一箇所だけ耐力壁が多くても、他の三方が少なかったら耐震性能は上がりません。

②直下率

柱と梁の位置のバランスのこと。

直下率が高いほうが耐震性能が高いです。

③耐震等級

地震に対する建物の強度を示す指標のひとつです。

建物の耐震性能によってランクが3段階に分かれていますが、計算ルートで実際の強度が異なることもあり注意です。

出典:一般社団法人 くまもと型住宅生産者連合会「耐震等級3のススメ」

そもそも20畳は本当に狭い?

人によっては、20畳でも狭い!と感じる方もいるそうです。

広さの感覚は人それぞれなのでなんとも言えませんが、やはり物の置き方、部屋の形によって感覚は変わると思います。

 

真四角、長方形、コの字型、L字型、、、

下の図形は全て面積が同程度(20畳)です。

家具の配置や種類に気をつければ、特段狭すぎる!!と感じることはないとは思います。

木造で大空間や吹き抜けを実現したいなら構造計算を推奨

耐震等級には2種類の計算方法がある

やはり木造で大空間や大きい吹き抜けをしたい、そして耐震性能も高くしたいとなるなら性能表示による計算よりも構造計算が推奨です。構造計算にすることで、ここの壁が必要とかあっちの壁をなくしてもこっちの壁を強化すれば耐震性能は十分といったことが確認できます。また、設計者による耐震性能のバラつきも少なくすることができます。

  • 住宅性能表示による壁量計算 品確法
  • 構造計算(許容応力度計算) 建築基準法

制振か耐震か

じゃあ制震はというと、耐震性能の次になります。まず構造を強化した上で、予算に余裕をがあれば制震がいいと思います。具体的には、耐震等級2以上が良いと思います。

耐震等級1に制震を付けても効果があるんじゃないのと思われるかもしれませんが、現段階では専門家でも意見が分かれています。効果があっても、それは耐震等級2に相当するのか等級3に相当するのか不明です。更に制震システムは多くの種類があり一概に言えないというのもあるようです。

www.bakko-hakase.com

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個人的に今一番興味があるのは「制震テープ」です。

木造ではなく鉄骨や鉄筋コンクリート造を検討しては?

もし、耐震性能も確保しつつ20畳を超える大空間がほしい方は、木造以外の建築材を検討したり、平屋を検討するのが最適かと思います。

ちなみに、特に最近は太陽光発電をつける施主様も増えていると聞きます。

太陽光発電パネルはかなりの重量物で、耐震性能を下げる要因にもなります。

そのため、ガルバリウム鋼板のような軽い屋根ではなく、重い瓦やスレート屋根にしてしまうと、ますます木造での耐震性能は悪くなります。

 

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